ボードゲーム:ディクシット 紹介&感想
2010年ドイツ年間ゲーム大賞受賞のボードゲーム「ディクシット(DiXit)」の紹介&感想です。
概要
- プレイ可能人数 :3~6人 (適正人数5,6人?)
- ルール説明時間:3分
- プレイ時間:30分
素敵なイラストとインスピレーションを楽しむ初心者大歓迎のボードゲームです。イラストの説明がわかりにくくてもダメ、わかりやすくてもダメ、というジレンマがポイントです。
ゲームの流れを説明します。このゲームでは抽象的なイラストが描かれた84枚のカードを使います。
- 全員に6枚ずつカードを配る
- 「語り部」を一人決める
- 語り部は自分の手札の中から好きなカードを一枚選び、伏せたまま出す
- 語り部は出したカードの絵柄から、そのヒントになる言葉を言う。単語でなくても文章や身振りなど何でもよい
- 他のプレイヤーは語り部のヒントから連想されるようなカードを自分の手札から選び、伏せたまま出す
- 語り部が最初に出したカードと他プレイヤーが出したカードをまとめてシャッフルしてから表向きに並べる
- 語り部以外のプレイヤーは「語り部が出したカード」を予想し、そのカードに投票
- 投票結果に応じて各プレイヤーに点数が入る。
- 全員山札から手札を一枚補充
- 語り部を交代
このような流れを繰り返します。投票結果に応じて下記のように点数が入ります。
つまり、語り部はヒントが分かりやすすぎて全員に投票されてもダメですし、逆にわかりにくすぎて全員に間違えられてもダメです。一部の人だけ正解するようなヒントを出す必要があります。実際にやってみると「その絵からどんなことを連想するのか」ということからその人の個性が垣間見えたりするため、コミュニケーションゲームとしても上質なものとなっています。
用意された84枚のカードはイラストが絶妙で、特徴はあるけど掴みどころの無い抽象的の絵になっています。ヒントが分かりやすすぎたかなと思ってもそのヒントにはまる様な絵を他のプレイヤーが出してきたりと、絵の上質さがゲームをおもしろくしています。
6人までとなっていますが、同じルールのまま人数を増やしてプレイすることも可能です。我々は8人でやったことがありますが、十分楽しめました。
小学四年生の評価
たけ ☆5.0
すばらしいゲーム。とても好き。「簡単/大人数/言語系」の☆5.0。簡単なルールだけど「わかりやすすぎてもわかりにくすぎてもダメ」というシンプルなジレンマがよく効いている。絵のクオリティが高さがあってこそ。どんなヒントを出すかでその人の個性が垣間見えるのがゲームに深みを出しており、コミュニケーションが捗る点もいい。勝ち負けはあまり気にならない。
特定の人しか知らない知識でヒントを出すのは芸術点が低いので、みんな知っていることに何かしらひねりを加えただけのヒントを考えるけど、それがなかなか難しい。大喜利的な楽しさもあり、小学4年生などの穏やかでないメンバーとするときはセンスバトルみたい面も生じる。5~6人が適正人数か。
むる ☆3.5
わいわい系ゲーム。ルールもシンプルで複雑な思考も必要なく、ボドゲ初心者や子どもでも簡単にできる。普段ボドゲをしない人がたくさん集まったときなどに便利。大喜利的おもしろさもある。特定のプレイヤーにだけ分かるネタを使うのはフェアじゃないし興醒めしてしまうのだけれど、身内のあるあるネタなどはやはり盛り上がる。ある程度バックグラウンドを共有している人とやるのがおすすめ。
「文系大学院博士後期課程」というお題で全員が闇の深い絵を出してきたときは場が湧いた。イメージが共有されすぎている。
ある程度人数がいないと面白くないのがネックか。すぐコケて不便だけれど、付属のウサギのコマがかわいい。基本セット以外も遊んでみたいかも。