イタリアンアルティメットダークネス日記

おませな小学四年生たちが綴るわいわいブログ

サンパチマイク

 どうも、たけです。漫才師の前に置いてあるあのマイクが「サンパチマイク」と呼ばれていることを知ってから、なんとなくその存在を意識するようになりました。

 

 漫才をする際には基本的にこのサンパチマイクが収音の基になります。そういう意味では、いわゆる「漫才の定義」として「サンパチマイクで音が拾えること」が入っていてもおかしくないように思うくらいです。囲碁将棋のYouTubeチャンネルが始動しましたが、これの一本目の「絶景漫才」でもコードが繋がっていないサンパチマイクを置くことでこの対話を漫才たらしめています。

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 僕は別に漫才シーンに詳しくないですが、M-1グランプリ決勝などでは漫才であっても各演者を追うガンマイクがあったりして、演者が動き回っても声を拾えるようになっている点は気になります。霜降り明星なんかはそれを十分に活用した結果のネタでしょう。かまいたちUFJのネタもそうですが、動き周りながら話すネタというのはサンパチマイク以外の収音機能を想定することで成立するネタであり極近代漫才ならではのものだと思います。そういう点では「サンパチマイクが置いてあること」というのはそれが漫才であることを示すアイコンでしかなく、マイクとしての機能は重要ではないとも言えます。

 

 そんなこんなを考えると、サンパチマイクの高さの調整をいかにスムーズにできるかというのは、純粋な漫才として収音機能をどれだけ重視しているかという「現場力」を示すバロメーターであり、漫才師の達者さを反映する指標であると言えます。Dr. ハインリッヒのこのネタ、片手でサンパチマイクを調整するしぐさがかっこよすぎてしびれました。めっちゃかっこいい。あとネタおもしろい。

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 僕はコウテイが好きなんですけど、コウテイのネタではサンパチマイクを改めて積極的に使うことでおもしろを発生させています。「サンパチマイク芸」と言えるくらい積極的にやってるように見えます(「女だけや」のツッコミのときにサンパチマイクをあえて跨いで腕を動かしてますよね)(終盤に下田がサンパチマイクの前に歩いて出てくるのもサンパチマイクが形骸化していることの揶揄と取れますよね)。おもしろいです。ただ、逆にサンパチマイクの高さ調整の回数が多すぎて気が散ります。

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 嘘かほんとか「マヂカルラブリーのネタが漫才かどうか論争」なるものがあるらしいです。マヂラブは優勝後のオールナイトニッポンで「あれは出し物」と言っていて、それが全てなのでかっこよかったです。一方、僕は「サンパチマイク」の存在が「漫才の定義」に含まれている気がしてなりません。野田クリスタルが全然喋ってないやんけって批判があるのかもしれませんが、サンパチマイクから離れたところでは話さないというのはむしろ集音てきには正しいアクションですよね。そんなことをふと思っただけの記事です。以上です。あざした。