イタリアンアルティメットダークネス日記

おませな小学四年生たちが綴るわいわいブログ

YouTube動画:tofubeats「HARD-OFF BEATS」

 どうも、たけです。今日はおすすめ曲とそれに関連する動画の紹介です。

 in the blue shirtの「claster A」という曲がめちゃめちゃ好きで、最近彼の曲をよく聞いています。MVのアニメもいい。「claster A」というのはin the blue shirtの出身大学のキャンパスにあるエリアの名前だそうです。

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 僕は音楽に詳しくないのもあり、まずこの曲を聴いたときに「知らない音楽だ...」と思いました。最近HIP-HOPを聞くようになってから「ブレイクビーツ」だとか「サンプリング」だとか耳にしていましたが、楽器を鳴らして歌うような音楽ではない、既存の音源を引用して組み替えて作る音楽にピンと来ていない節がありました。ちなみに「ブレイクビーツ」というのはwikipedia曰く、

ブレイクビーツは、サンプラーや波形編集ソフトウェアなどを使用してドラム演奏のフレーズを分解し、シーケンサーで組み立て直す音楽制作の方法。およびその方法を伴った音楽ジャンル。

とのことです。ドラムに限らず、元ネタとなる音源からサンプリングし、それらを加工して組み合わせることで新たな曲を作る世界があるわけです。DTMとかそういうのでもあります。

 そんなタイプの音楽の製作過程を垣間見れるのがtofubeatsによるYouTube配信企画「HARD-OFF BEATS」シリーズです。「HARD-OFF BEATS 2017」「HARD-OFF BEATS 2018」は1000円以内でHARD OFFで購入したレコードの音だけを素材にして1時間で曲を作るという企画です。最近更新された「HARD-OFF BEATS 2019」の企画は、一定金額以内でHARD-OFFで購入したジャンク機材だけで3時間以内に曲を作るというものです。今日はそのうち「HARD-OFF BEATS 2017春の陣」を紹介します。

 

 この「HARD-OFF BEATS 2017春の陣」の大阪編の第一話ではtofubeatsが集めたトラックメーカー達でHARD-OFFを巡り、素材となるレコードを買い集めます。

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 中古レコードの中から作曲に必要な素材を集めるために「ギターの音がほしいからそれっぽいラテン」「アカペラがあるやつ」「全員ソウル不足」「ハウスのイントロがドラムから始まってるやつほしい」などのセリフが出てきます。正直ソウルとかラテンとかわかってませんが、どういう目線でレコードを揃えているのかを見れておもしろいです。

 

 この次から製作編で、各参加者の製作の様子が紹介されます。ここでは「in the blue shirt編」を紹介します。

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 製作の様子をカメラで撮影したものと製作中のパソコン画面を録画したものを、後からtofubeatsとin the blue shirtで一緒に見ながらコメントしています。「浦沢直樹の漫勉」と同じ方式ですね。

 制限時間1時間での製作は、買ったレコードを初めて聞いて使えそうな素材を探し、サンプリングするところから始まります。それらを手際よく編集してみるみる曲が仕上がっていく様子は見ててとてもおもしろいです。二人のやり取りでは機材の話や製作のこだわりなども聞けます。in the blue shirtの曲はボーカルネタの密度がかなり高いのですが、それだけのことはありボーカルの使い方にいろいろこだわりがあるとのこと。未知の音楽だったものが、この動画を通していくらか背景を知れました。

 

 「HARD-OFF BEATS 2017春の陣」はこのあと他の製作者に続きます。製作者ごとのやり方の違いなどが見れておもしろいです。「浦沢直樹の漫勉」を見て漫画家にも共通の特徴だと思ったことがあります。こういう類の創作、つまり

  • 家にこもって一人で黙々と製作
  • 結果しか世に出ない

というタイプの創作というのは独自の製作手法が育ちやすいように思います。それが独自のやり方であることに自覚もないような。こういう性質は「ノウハウが共有されにくい」「初心者が取り組みにくい」といった難しさは良くない一方で、その結果「作品の個性が育ちやすい」という良さがあるかもしれません。手法の差によって細かいニュアンスの差が醸し出されるような。誰に教えられなくても独学でセンスとGoogleでなんとかできる人だけがやっていける世界のように思います。

 

東京編では主催者のtofubeats自身もやっていますが、なんかもう素人目に見てもキレッキレで、完成曲もすごいです。さすが。

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 僕は音楽制作には全く詳しくありませんが、何かの専門的な能力を持った人たちがその人たちの目線、言葉でわいわいやってる様子や、専門スキルを発揮してるのを見るのが好きなのでこの動画は好みです。先述の「浦沢直樹の漫勉」もそうでしたし、メジャーどころだと「ブラタモリ」「マツコの知らない世界」なんかも似たタイプと言えるかもしれません。こういう音楽に興味ある人にはオススメの動画です。