イタリアンアルティメットダークネス日記

おませな小学四年生たちが綴るわいわいブログ

GERA放送局が素晴らしい

 どうも、たけです。

 他の発信の場(Youtuber)を得たからか、このブログでの話題がラジオに偏っている。芸人におけるテレビとラジオの関係と言えば少し格好がいいかもしれない。

 

 

はじめに

 今回は以前も少し触れたGERA放送局の話である。少し前から熱くて知る人は知っていると思うけれど、その熱さが僕的にも沸点を超えてきたので書いておこうと思う。 

gera.fan

 GERA放送局というのは無料でお笑い芸人のネットラジオが聞けるアプリである。当初はYouTubeで配信していたが、途中からスマホアプリがリリースされて、アーカイブ含め全ての回を快適に無料で聞くことができる。番組数もかなり増えていて、30以上の番組が進行している。

 とにかく作り手側のラジオ愛、芸人愛がすごくて、その結果として番組内容と運営システムのどちらもが素晴らしい。

運営システムの良さ

 お金の発生のさせ方が実にいい。

応援ボタン

 まずは「応援ボタン」である。アプリから各番組の「応援ボタン」を押すことで広告が流れて運営側にお金が発生するシステムがある。このボタンはラジオを再生しながらでも押せて、ラジオを邪魔することなく無音の広告を流すことができる。YouTubeの広告のように動画を遮らないし、そもそも自ら押さないと起動しない。

 そしてこの「応援ボタン」が押された回数によって各番組の人気ランキングが更新される。「応援ボタン」としての完成度が高い。「聴取率」とも「再生回数」とも異なる新たな指標を取り入れた。

スポンサーシステム

 次に、最近実装された「スポンサーシステム」が素晴らしい。これは公式オンラインショップにてリスナーがスポンサー権を購入できるというド直球なものである。購入したリスナーは「この番組は○○さんの提供でお送りします」というような形で番組内でラジオネームなどを読まれる。現在の値段設定は少し安すぎるように思う。

 このシステムでGERAのすばらしさを再実感し、この記事を書くに至った。多くのラジオ番組はハガキ職人に支えられているわけで、そういうファンコミュニティと共にあるラジオの世界観を守ったまま現代に適応することに成功したような印象である。

ラジオ観の変化への適応

 「現代に適応」という話で言うと、Netflixのようなサブスク形式も思い浮かぶ。けれど、やはり事前にお金払うのはハードルが高すぎる。それにそうなると内容の保証が必要になってくるので、無名芸人に活躍の場を与えようとしているGERAのコンセプトと合わない。そもそもお金を払って聞くのはラジオっぽくない。

 「ラジオっぽくない」とか書いているが、GERAはリアルタイム性はなくいつでもアーカイブまで全て聞けるし、そういう意味ではまさにラジオっぽくない。ラジオというのはとりあえずつけておいて聞き流すか、好きな番組の時間に合わせてステイチューンするものでは?

 しかしながら、そこはrajikoの登場により大きく変化済みである。タイムフリー機能によって1週間までなら遡って聞くことができるし、エリアフリーに登録していれば全国どこの番組でも聞くことができる。このrajiko登場によるラジオ観の変化のベクトルの最端を目指しているのがGERA放送局なのではないかと思う。

  • 遡って聞ける
  • ファンコミュニティに支えられている
  • スポンサーにも支えられている
  • 演者が自由に暴れられる

そういう現代的なラジオを極めつつあるのがGERA放送局なのである。

 

番組の良さ

スタッフ

 シンプルに、番組が、おもしろい。芸人がめちゃめちゃ自由に番組を作れること、収益の還元率がえぐ高いらしいこともあり、出演している芸人たちがいきいきしている。それもラジオ愛の強い運営スタッフや主にハガキ職人で構成される作家陣の力によるものが大きいと思う。

 「メイクマネーウィーク」と称してスペシャルウィークをオマージュし、2か月に一度特別回をやることにしているのも愛おしい。

※「スペシャルウィーク」とは、2か月に一度ラジオの聴取率を調査する週を暗に指すもので、各番組はゲストを呼んだり特別なことをして番組を盛り上げる

TBSラジオは少し前からスペシャルウィークを廃止し、従来の聴取率よりrajikoの数字を重視する方針に転換した

黎明期の魅力

 今GERA放送局が急成長中であることと、各番組達が試行錯誤しながら切磋琢磨していることなどもあり、黎明期特有のドキュメンタリー的なおもしろさがある。ワクワクする感じのやつ。商業web漫画業界を切り開いた裏サンデー登場時のワクワクを思い出す。そういう意味では各番組初回から聞くことをオススメする。今ならすべてを追える。

 立場の弱さとしては音楽を流せないということくらいであるが、これはお笑いラジオ好きにとってはむしろ好都合なのではないだろうか(rajikoのタイムフリーの制約もこれのせいだろ、と思っている)。

オススメ番組

 とかなんとか語りつつ、実は僕はまだ4番組しか聞いていない。その内訳も実質2コンビである。他の番組も今後聞いていくとして、ひとまず地上波の人気ラジオに匹敵するおもしろさを持つ2番組を紹介する。

ラランドの声溜めラジオ

 以前の記事でも触れた。誰もが認めるGERA放送局を背負って立つ看板番組である。僕的には#12が神回なので、ひとまずそこまで聞いてほしい気持ち。もっとも、序盤からしっかりおもしろい。シンプルにラランド自体がめちゃめちゃ売れてきているし、ポテンシャルがえぐいので、これからもずっとおもしろいと思う。ラランドが看板すぎて、サーヤとニシダはGERAでそれぞれソロ番組もやっている。僕が聞いている4番組中3番組はラランドで構成されている。

 以前の記事に書いたことをコピペしておく。

最近ラランドにはまって、一気に最初から追いかけた。上智大学のお笑いサークル出身で、芸能事務所に所属しないことを選んだ尖ったコンビ。広告会社で働いているサーヤと、怠惰すぎて同じ大学を二度退学し、6年かけて高卒にとどまったニシダ。
 サーヤは広告会社で働きながら芸人業もこなすかなりハイスペックな人。裏方と演者の両方をやっているとも言える強者。達者にキャラを演じたり突っ込んだり強い言葉でボケる芸人としてのおもしろさとともに、合わせて自分の生き方そのものを発信している。テラスハウスの松崎翔平的な生き方に能力の高さが伴うとこうなるのかと圧倒される。GERA放送局内で「女帝」というすごいタイトルのソロラジオもしている。
 ニシダは怠惰すぎる性格と、無遠慮な物言いがおもしろい。YouTubeでの生配信中に流れでLINE IDを公開したのを見て惚れた。言い方の妙で乗り切ろうとすること多いが、それも含めて「春日」てきな「ニシダ」のキャラクター性があって、愛されるスター性を感じる。ノーブレーキな感じがおもしろいが、どこか品があるというか一線を守っている。ラジオ愛が強く、今後に期待できる。同じくGERA放送局内でソロラジオも担当。
 最初は「芸能事務所に所属していない」ということの意味をあまりわかっていなかったが、ラジオを聴いていると「しがらみが少ない」ということの魅力が発揮されている。特にニシダは気にしないことが多いので、上下関係や事務所関係にとらわれない奔放な発言がおもしろい。芸人としての在り方がおもしろいので、今後どうなるのか見守りたい気持ちもあって聞いている。自由に生きていこうな。

ママタルトのラジオ母ちゃん

 めっちゃおもしろい。#5で「ガチの大喜利」コーナーが始動してからおもしろさがグッと加速した。以前はママタルトというと巨体の大鶴肥満を思い浮かべていたが、ラジオではツッコミの檜原が目立つ。檜原はAV監督に成りかけつつハガキ職人をやっていたりケータイ大喜利に参戦していたりと大喜利ガチ勢で、その能力がいかんなく発揮されている。「ガチ大喜利」のコーナーでは本当にガチの大喜利をやっていて、「こんな○○はいやだ。どんなの?」みたいな受けの広いお題で回答を募集し、ポイントレースをやっている。そしてそのレースに相方の大鶴肥満がガチ参戦していて、それがおもしろい。

 番組名は以前の記事でも紹介した「マイナビ Laughter Night」内の箱番組真空ジェシカのラジオ父ちゃん」から来ている。ママタルトと真空ジェシカが仲良しなことと「ママタルト」の「ママ」部分が共鳴しすぎた結果である。「ラジ父」も聞いてる身としては夫婦番組としてのアツさもある。#12、#13の真空ジェシカがゲストで来た回はたまらなかった。やはり仲良しの人たちがはしゃいでいるラジオは楽しい。

 親近感のあるところとして、漫画喩えがわりと多い。その集大成としてガチ大喜利のコーナーで漫画喩えを募った#11はすごかった。聞いてもらうとわかるけれど、ここではGERA放送局のほどよいグレー感が活かされている(要は画像の引用。早めに聞かないと消えるかも)。まず、例が強すぎる。

 

  (こう書いてみると結局「最近”大学お笑い”出身がアツい!」ということなのかもしれない。)

 

 ということで、GERA放送局を絶賛する記事でした。地上波番組で聞くラジオネームも聞きまくるので、かなり支持がアツいと思うし、今後大成功していくことでしょう。

 あとはシンプルにアプリが使いやすい。改善の余地はあるけれど(前回中断したところを覚えてくれていないので、続きを聞こうとするときに自分で探す必要があるなど)。